概要
当院では、身体全体の状態を視覚的に把握していただきながら施術を進めることができます。
初回時に、【初回問診と検査】とともに、身体の全体的な【コンディション・チェック】を行います。
その時点で身体のテーマとなっている問題や、ご自身でも気づかなかった問題などを把握できます。
また、ある程度の施術回数を重ねた後にも、現状のお身体の状態を詳細に確認するために、ご希望頂ければ改めて受けることもできます。
その際には、過去の施術ポイントも参照するため、施術が集中しているエリア・日常的に負荷のかかっている可能性が高いエリアが自然と浮かび上がってきます。
例1: 初回時の事例
脊柱管狭窄症(頸椎5番と腰椎3番)で来院された方の事例から紹介します。
主な症状は、右太もも裏の痛みと張り感、左腕の上がりづらさ。
医師には脊柱管狭窄症の手術を勧められたが、手術以外の方法でお身体の状態を改善させたいというご希望でした。
図の赤いエリアが症状部位と硬直部位です。緑のエリアが初回の施術箇所になります。
・今回は、左の第一肋骨から鎖骨下動脈を緩めたことによって左腕が上がりやすくなりました。シンプルに左腕の血行が影響していたようです。
・右膝の関節包から内側半月板、同じく右側の仙腸関節から仙骨の右側を緩めたことで、右脚の太もも裏の張り感が楽になったとのことでした。もちろん脊柱管狭窄による影響はあると考えられるものの、それ以外にも右下半身の緊張状態が症状と関連していたようです。
しかし、施術後も問題が残ったエリアもあり、その部分を黄色でマーキングしています。
右のふくらはぎからハムストリングの内側の筋肉・筋膜ライン、腰椎の1〜3番、頸椎の5〜7番がそれに当たります。
この3箇所は、まだ充分に硬く、解剖学的地理から症状との結びつきが起きやすい可能性が高く、今後の施術によって緩めていく必要があると考えられます。
そのため、次回の要チェックポイントとし、特に脊柱管の狭窄がある頚椎と腰椎エリアを緩めるためのポイントを探っていくことがこの後の施術の重要な課題となります。
例2: 回数を重ねた後の事例
続いて、「回数を重ねた後には、日常的に負荷がかかっている可能性が高いエリアが自然と浮かび上がって」くる事例のご紹介です。
症状は、生理痛と腰痛。Google Mapにもコメント(↓)を寄せてくださっている方の例を取り上げたいと思います。
症状緩解後も、日々の多忙による負荷から受けるダメージを軽減し、腰痛が再発しないようコンディションを調えるために毎月通ってくださっています。ありがとうございます。
図の赤マーカーで示した通り、症状と問題は、
・月経痛因子の子宮周囲靭帯
・腰痛因子の腰椎部(腰椎の湾曲が浅めでストレートに近いため、負荷を受け止めやすい)
・この方にとっては腰部への影響因子として大きい左右の足根骨から中足骨部分
この3エリアが要所となります。
施術箇所は緑マーカーで示しています。
この方の場合は、右足の膝周りや足元などの下半エリアに、より頻繁に、より多くの施術ポイントが集中しています。
当院では、身体全体に対して影響の強いポイントを施術していくため、全体的に改善されながらも「同じポイント」や「同じエリア」が複数回出てくる場合は、身体のキャパシティを超えて、外部からの負荷がそのエリアにかかっていることが考えられます。
そのことから、日常生活において注意すべきポイントや観察すべきポイントを絞っていくことができます。
この方の場合は、右膝や右足根部への負荷のパターンを探っていくことや、同エリアに対するセルフケアを考えることが日常の負荷を抑えるポイントになります。
京都オステオパシー
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